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東京学芸大竹早地区附属学校園で公開研究会

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 小・中学校と幼稚園で構成する東京学芸大学竹早地区附属学校園は1月20日、公開研究会を行った。3年がかりで教員の働き方などについて研究してきた。教職員が校外の人などと一緒に仕事をする空間として「コワーキングスペース」を設けたり、職員室に談話スペースを設けたりしたという。
 この研究プロジェクトの特徴について、東京学芸大学の金子嘉宏教授は、「産官学民が共同で進めていることと、所属を超えて新しい価値を創造に取り組んだことだ」と述べた。
 目標を「10年後の学校を(附属竹早小・中学校で)3年後に実装すること」とし、今年がその3年目となる。
 将来的に公立学校でこの研究会で発表した教育環境の実現を目指しており、4つの市町村の教育委員会と連携した。設備に必要なものはその都度企業に提供してもらい、限られた資金の中でプロジェクトを進めた。
 企業との連携により、子どもたちが多様な職業に触れるきっかけになるほか、企業側は子どもの新鮮な発想が得られる。
 研究を統括する附属竹早小学校の上野敬弘教諭は現時点での課題として、「教員文化を打破することが難しい。外部との交流においては、子どもの安全・安心が最優先である」と指摘した。
 コワーキングスペースは、教員・生徒・企業が協力、パソコン教室を改装して中学校内に設けた。生徒たちが床に新しいカーペットを貼るなどした。この部屋では、生徒も交えてワークショップも行う。
 このような空間づくりを通し、仕事の内容に合わせて時間や場所を自分で選択するABW(Active Based Working)という働き方の導入を目指した。ABWで、小学校の職員室も教員が談話や息抜きができる場に作り替えた。

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