教育課程に子どもの声反映を 横浜市で協議会
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横浜市教委は19日、小・中学生や企業の関係者などを交えた教育課程の研究協議会を開いた。子どもたちの声を教育課程にどのように反映させるかをテーマに意見を交わし合った。対面とオンラインを合わせて1182人が参加した。
協議会のイベントには、市内の学校の児童・生徒と教員、教育関係企業などの関係者が登壇。教育委員会が開く研究協議会では、今回初めて子どもたちから意見を聞く場を設けた。
司会の大学生が、子どもたちに「学校はどんなところか」を尋ねると、小学生からは「友だちと関わり、楽しみながら勉強するところ」、特別支援学校の生徒からは「友人や先生の関りを通じて、人生を豊かにしてくれるところ」といった意見があった。
また、思い出に残っている授業として「三角比を活用して校舎の高さを調べた数学の授業」(高校生)、「論語の現代語訳を調べてまとめ、発表した授業」(中学生)、「お菓子をつくったり、カフェで接客をしたりしたフードサービスの授業」(特別支援学校生徒)などが挙がった。
一方、子どもたちから「計算問題を解いているだけ」「教科書の文章を写すだけ」「実験はするが、それについて先生が解説をしてくれない」といった授業への不満も。高校生からは、教科書を使いつつ、めあてがあって、展開、まとめがあるような授業をしてほしいといった注文もついた。
その上で、これからの学びへの期待や学校への要望を聞くと「与えられたものだけでなく、やってみたいことを体験できる授業」「一人一人が学び方や学ぶ場所を選べる授業」「グループディスカッションなどがあり、主体性が育つ授業」といった声があった。
研究協議会では、市内の教員による探究的な学びの実践発表なども行われた。