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体育科の態度の一部、知識・技能で評価 体育WG

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中教審

 中央教育審議会教育課程部会の体育・保健体育、健康、安全ワーキンググループは10日、3回目の会合を開いた。体育科の資質・能力である「学びに向かう力、人間性」について再整理し、次期学習指導要領では、その一部を「知識・技能」の観点の中で評価する案が示された。
 9月の中教審特別部会論点整理では、評価の難しさなどから評定の中に組み入れない方針を示していたが、WGの委員からは「これまで体育が重視してきた態度面を指導しなくてよいといった誤解が広まる」と懸念する意見が出ていた。
 この日、事務局が改善イメージを提示した。それによると「学びに向かう力、人間性」に対応する「主体的に学習に取り組む態度」は、体育科で育てる資質・能力として重要な要素だと指摘。だが、現状は体育科独自の内容(愛好的態度、公正、協力、責任など)と、全科目共通の要素(粘り強さ)が混在していることで、現場の教員にとって分かりにくくなっているとした。
 このため、「主体的に学習に取り組む態度」を構成する公正や協力、責任といった要素について「知識・技能」に位置づけ直す。愛好的な態度については「運動・スポーツに多様な関わり方で親しむ態度」として従来通り、学びに向かう力・人間性等の中に位置付けるとした。公正や協力の要素は、運動や心身の健康保持の知識・技能と通じると判断した。

中教審

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