「運動遊び」小学4年までに拡大 体育WG
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中央教育審議会教育課程部会の体育・保健体育、保健、安全ワーキンググループは18日、第5回の会合を開き、小学校体育科の「運動遊び」を現在の低学年から中学年までに拡大する案が示された。幼児期から指導の系統性を踏まえ、多様な運動に親しむ指導の充実につなげたい考えだ。
体育科・保健体育科では、発達段階を踏まえて小学校から高校の12年間を4年ごとのまとまりに分け、指導内容を体系化してきた。それぞれ「運動の基礎を培う時期」「多くの領域の学習を経験する時期」「卒業後も運動やスポーツに多様な形で関わることができるようにする時期」としている。
一方で、幼小接続の観点から「遊び」を通した学びの実質化を求める声や、中学校・高校での指導内容が過度に高度化しているとの指摘も出ている。こうした意見を踏まえ、次期改訂では4年ごとの枠組みは継続しつつ、内容を整理することとした。
小学校1・2学年では現在、遊びを通じて基本的な動きを身につけることを目標に、「器械・器具を使っての運動遊び」など、「遊び」の要素を取り入れた学習内容としている。事務局案では、この考え方を4学年まで広げるとしている。
また、小学校5学年から中学校2学年の4年間については、円滑な小中接続や、指導内容の高度化を見直すため、領域名を整理する案が示された。「陸上競技」を「陸上運動」に、「球技」を「ボール運動」にするなど小学校高学年に合わせる。これに対し、委員からは「教員の意識変革につながる」などと評価する意見が出た。
WGでは今後、具体的な指導内容について議論を進める。

