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教員養成の現場から【第6回】

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「若手」と「中堅」、一体のセミナーで

 上越教育大学学校教育実践研究センターでは、これまでの調査研究を基に若手教育向け教師力向上セミナーを実施している。今回は平成30年度に実施したセミナーの概要をまとめてみた。(敬称と所属は平成30年当時)

 第1回「新年度の学級開きに向けて」 佐藤賢治特任教授 他5名
 第2回「学級開きから学級じまいまで」 赤坂真二教授(センター兼務教員)
 第3回「特別な支援を必要とする児童生徒への対応I」 中島秀晴上越市立大手町小学校長
 第4回「仕事上のお悩みなんでも相談」神村大輔特任教授、荒川圭子特任教授
 第5回「学級が崩れる原因は?学級や学習のルール」 清水雅之准教授
 第6回「特別な支援を必要とする児童生徒への対応II」 関原真紀長岡聾学校高田分校教頭
 第7回「あなたはどう伝えていますか?子どもの良いところや課題について」「新学期目前『2学期初はじめに伝えることは?』」 酒井悟特任准教授、田邊道行特任准教授
 第8回「あなたは何を『視覚化していますか?』小学校における視覚化」 清水雅之准教授
 第9回「『効率良い事務処理で余裕を生み出そう!』学習指導や学級事務のアイディアを教えます」 中野博幸教授
 第10回「『子どもとの信頼づくり』どうする学級末と学級じまい」 田邊道行特任准教授
 第11回「道徳の授業づくりと評価」 小宮健特任教授

 特徴は、若手教師の学校における年間教育活動の進捗に合わせて講座を仕組んでいることと、講師の話を聞くだけでなく、若手同士が実践を語り合う場を設けるようにしていることである。開始時期は前年度末の3月とし、その時点で新規採用が決まっている者や講師・教育補助員も受講可能とした。
 また、若手教員と中堅教員を共に育成するための共同セミナーを実施し、それぞれのキャリアステージに反映するものにしたいと考え、中堅教員のニーズや不安度を調査した。その結果、「特別な支援が必要な児童生徒への対応」「総合的な学習の時間」「学力差に応じた指導・授業」「保護者への対応」「道徳」が若手・中堅共に不安が大きく、若手教員と中堅教員を一体化して育成するセミナーの課題としてふさわしいことが分かった。

教員養成の現場から