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大久保俊輝の「休み中に考えたい学校問題」【第14回】

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論説・コラム

児童相談所の問題

 イエスマンは、注意せねばならない。大体が駆け引きをして自分が得をする方に計算しているか、考えていないか。であるから、いずれも責任は取らないし、取るつもりもない。こうした人間を「烏合の衆」と言う。授業で、こうした大人に成りたいか?と、学生に聞いてみた。全面否定をした。しかし、その素地は出来ている事を念押しした。

 児童相談所の職員の受け入れ研修が、4割の機関でされていなかった事がトップニースになっていた。私は何度となく関係各所にその事を指摘してきた。何故かというと、緊急の案件で20年前に児童相談所へ連絡し、らちが明かない為に出向いた。電話対応も受付対応も事務的で冷たく感じたからだ。
 所員構成を調べて呆れた。その問題点を友人の議員等に伝えたが、何の行動も出来ない人物だった。

 問題は根深く、ほとんどの所長は、行政マンで教育現場は知らない。所員の中には教員もいるが位置付けは低い。医師も常住ではなく、未熟な者ばかりの派遣で経験を積ませる為に来させているようでベテランは来ない。あくまで行政の出先であって、子ども達の行き着く場とはなっていないのである。
 すなわち、取り敢えず置いている組織としか私は今も認識していない。よって過度な期待や依存はその時から、してはいないし、してはならないと指導している。改善するのは誰か、改善できるのは誰か。行動の出来ない人物に期待をしてはならない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

大久保俊輝の「休み中に考えたい学校問題」