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コロナ時代に考えたい学校問題【第154回】

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論説・コラム

断りきれぬ誘い

 ある市の市長が中学生と共に市外に出向いた際、トラブルを起こし、同行していた市職員が懲戒処分を受けたという。この市職員は不服を訴えていると報じられている。
 この問題は、「断りきれず~した」という場合の対処にある。嫌々ながら仕方なくというお付き合いはどの世界にも存在するものである。
 ポイントは、同じく同行していた秘書課長の責任と処分内容である。秘書課長であれば、市長の言動を制止しようと試みることができただろう。過去にも、同様の催しがあり、その後の酒席に職員を誘う慣例があったという。それを改めなかったのだから責任は重い。イエスマンを登用しても参謀にはならない。
 こうした付き合いは珍しくない。トラブルになっても改めようとしない。
 この市では、当時の市長は退任し、別の市長に交代している。現在の市長の下、何を根拠にこのような処分をしたのかは定かではないが、不服を訴えた職員は、よく泣き寝入りをしないで頑張ったと思える。その主張が正当であれば復職させて要職に付け、市役所のコンプライアンスを徹底してもらいたいものである。その器量のある市長であって欲しい。
 また、「お言葉ですが」と言える秘書課長を脇に据えなければ、同じことを繰り返すことになる。教育界も同様である。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題