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コロナ時代に考えたい学校問題【第177回】

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論説・コラム

教育実習の難しさ

 授業のあり方で大学が騒ぎになっている事を御存知だろうか。ほとんどの大学が直面している課題でもある。中でも教職課程は演習や実習など他の機関や児童とも接する事になるため、特殊な対応が求められるからである。
 心配はクラスターの発生である。これまでの大学生の生活スタイルのように、多くの人と交わり、移動すると、感染リスクは高くなる。子ども達はある一定の生活空間の中で過ごす。家庭内で気を付ければ、接触は軽減できる。それに比べて大学生の生活範囲や行動の制御は本人任せになりやすい。よって感染した状態で実習などに来た場合は、休校で子ども達が被る学習の遅れと家庭への影響は計り知れない。
 それでも学校はリスクを承知で受け入れてくれることだろう。その受容に甘えて教育実習をして、児童に感染させた場合、本人も学校もそして保護者も引き続き快く引き受けるだろうか。私ならば、申し訳なくて辞退する心情になると思う。
 この事態を養成大学のスタッフは理解しているだろうか。単純にハイブリッドや対面で授業を行っていたので、が正当な理由になるだろうか。その意味では、かなり困難な判断が求められている事を理解しないとバタバタと実習お断りの連絡が届くことになるのは想定できる。
 私が校長ならば、そうした安易な姿勢の大学からの実習生はお断りする。子どもの安心安全を保証するのが小学校であるからだ。不埒な大学や実習生の犠牲には出来ない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題