日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

令和3年通常国会質疑から【第12回】

NEWS

 6月に閉会した通常国会では令和3年度予算案や法案の審議を終えた後やその合間にも衆議院文部科学委員会、参議院文教科学委員会では、教育問題をめぐってさまざまな討議があった。6月9日の衆議院文部科学委員会では、山内康一氏(立憲民主)がGIGAスクール構想で配備した情報端末の更新費用について質問。文科省は、検討中と答えるにとどまった。

自治体側の予算額は

 山内議員 GIGAスクール構想に関する地方自治体の財政負担及びデジタル機器等の更新費や維持費についてお尋ねしたいと思います。
 GIGAスクール構想に関しては、国の予算額は、過去の令和元年、二年度の補正を合わすと四千八百十九億円になります。国の予算だけではなくて、地方自治体の側でもいろんな予算の手当てが必要ですけれども、大体総額で地方自治体はどれぐらいの予算を用意しているのか、文部省の方で把握されている数字を教えていただければと思います。

総額は明らかにできず

 政府参考人 文部科学省では、全ての子供たちに対するICT環境整備のためにGIGAスクール構想を打ち出しまして、これまでの地方財政措置に加えまして、三度の補正予算で、御指摘をいただきました合計四千八百十九億円を計上し、昨年度内での整備完了を目指して一人一台端末環境等の整備を進めてまいりました。
 その中で、地方自治体の負担を大幅に軽減するため、既に地方財政措置が講じられてきました三人に一台分の端末整備以外に必要となる三人に二台分の端末整備につきまして、一台当たり四・五万円を上限とする補助金を交付するとともに、高速大容量の校内通信ネットワーク環境整備に要する経費の二分の一を補助してきたところでございます。
 ですので、総額としましては明らかにできませんけれども、こういった形で地方自治体の負担軽減を図ってきたところでございます。

更新費用をどうするのか

 山内議員 具体的な数字がないのは仕方ないと思うんですけれども、大体どれぐらいかかるかぐらいは全体像を把握されているのかなと思いますし、今後、一旦デジタル関係の投資をするとずっと更新費用がかかると思いますし、それから、何年後かに、恐らく、デジタルのタブレットとかは三年か四年したら買い換えなきゃいけないわけですよね。
 そういった意味では、今後相当自治体の負担が増えると思うんですよね。それをどのように文部省が考えていらっしゃるのか。特に、更新費用ですね。恐らく、子供がタブレットを使うので結構壊れやすいと思いますし、うちの小学生の子供も宿題のために重たいのを持ち歩いているんですけれども、行き帰り持ち歩いて一年間使うと相当傷むと思うんですよ。大人以上に傷みが早いと思いますので、そういった更新費用を今後どうしていくのか、政府としてのお考えを聞きたいと思います。
 
関係省庁などと協議して検討

 政府参考人 お答え申し上げます。
 今御指摘いただきました、今後の端末の更新等の際の財源ですとかトータルコストなども含めた費用負担の在り方につきましては、今後大変重要な課題というふうに認識しております。
 今後、関係省庁また地方自治体等と協議しながら、検討させていただきたいと考えております。(議事録を要約)

令和3年通常国会質疑から