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本紙電子版PRし100キロのトレラン!Funtrails2018(9)―音楽と集中力

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 夜間の山道は、景色が見えないから走りに集中できるという人がいる。岩、樹木の根、階段といった障害物が次々と出てくる山道で、「そんなことないだろう」と思っていたが、体験してみると、確かに、その通り。途中で写真を撮影することもない。登りでは歩くこともあるが、平地と下りは快適に走り続ける。
 深夜1時、2時、3時。このくらいの時間帯になると、前後に走っている人はほぼいなくなり、歩いているか、道ばたで休んでいる選手がほとんどとなる。
 夕方、疲労こんぱいだったころは、仕事の失敗のことなど気が滅入ることばかり頭に浮かんでいた。今、頭の中には、キムチのテレビコマーシャルである「ごはんがススムくん」の歌が途切れることなく流れてくる。「ごはんがすすむ、ごはんがすすむ、ごはんがススムよススムくん♪」である。
 持久系のスポーツの場合、出走前に音楽を聞いて集中力を高める選手の名をしばしば聞く。走り始めてから集中力が切れると、頭の中に音楽を思い浮かべるという人もいる。今回は、自然とコマーシャル曲が流れてきたというわけだ。
 真夜中になって調子が上がった理由はもう一つありそうだ。記者の場合は、ヘッドライトと共に、腹部につけたLEDランプの併用により、他の選手よりもかなり明るい視野を得ていた。
 夜中に山道を移動するという行為は太古の昔からあったはずだ。たいまつを灯して徒歩で、あるいは、馬に乗って、旅をしたり、人や物を運んだり、戦に臨んだり。
 長い歴史の中で、いくつかある転換点の一つとして、LEDの普及が将来、挙げられることになるのではないだろうか。この10年あまりで、今回の大会のような長距離のトレイルランニングの大会が世界中で開かれ、人気を集めている。LEDがなければ、おそらく、こうはならなかった。
 腹部に装着したライトは近所のホームセンターで購入。価格は1000円ほどだったか。
 トレイルランニングのレースで2個の照明を用意する場合、ヘッドランプと、手に持つランプを選択することが多いようである。記者の場合は、手で何かを持ったまま走ることは安全確保の上で避けたかった。そんな思いの中で出会った1000円ライトは、幅10センチほどにわたってLEDが並び、ポケットに指して使うことができる。両手が自由のまま、ヘッドライトで遠くを照らし、1000円ライトで足下を明るくする。
 深夜でも食欲は絶えない。約2時間ごとに到達するエイドステーションで舌鼓を打ちながらゴールを目指す。(11月18日午前5時、残り15キロほど)

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