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1人1台端末環境で実現する学校と家庭学習の連携

14面記事

ICT教育特集

ふせん機能を使って生徒に送信が可能

総合学習プラットフォームClassPad.net活用
菅原 隆平 常葉大学附属橘高等学校教諭

オールインワンで学習が進む魅力
 静岡県の常葉大学附属橘高等学校(関本和彦校長、生徒数1045名)は、建学の精神「より高きを目指して」のもと、「知徳体情操に優れ品格ある人材の育成」そして「学力を伸ばす」「人間性を高める」ことを教育目的に掲げ「伸ばす教育」を実践している。
 2016年の新校舎完成とともに、ICT環境の整備を進めてきた同校。現在は各教室に有線・無線LANが整備され、現高校1年生は1人1台端末を授業で活用している。端末はBYAD(Bring Your Assigned Device)でiPadであることだけを学校側が指定。各自が準備、学校に持参する。
 カシオ計算機の総合学習プラットフォーム「ClassPad.net」は、副教材のひとつとして2021年9月に高校1年で導入した。
 電子辞書「エクスワード」のノウハウが生かされた「オンライン辞書機能」と、ふせん機能を備え、辞書の引用や画像、リンクの貼り付けができる「デジタルノート機能」、動く図形やグラフが描ける「数学機能」、先生・生徒間で課題の送受信ができる「授業支援機能」がオールインワンで揃っており「複数のアプリを切り替えなくても学習がはかどる点に魅力を感じた」と、ICT推進担当で英語科の菅原隆平教諭は話す。

英作文の課題提出はペーパーレスで
 英作文の課題提出と添削でClassPad.netは大活躍する。問題を教員側から「授業支援機能」を使って送信し、生徒が各自で保存。手書きやキーボード入力で解答を記入し、菅原教諭に送信する。菅原教諭は送信されてきた順に添削し生徒に返信。それを受け取った生徒は問題や自分の解答、添削やコメントを、ClassPad.netのデジタルノートに貼り付けて学習のプロセスを可視化できる。オンライン辞書の検索結果も合わせて貼り付ければ、自分だけの学習ノートが完成する。
 ClassPad.netを使うようになり課題提出や返却のスピードが一気に上がった。「これまではノートを回収して次の授業までにチェックしないと返却できず時間の制約が大きかった。しかし、デジタルになると課題ができた生徒から送信するので、教員もすぐ添削して次々に返却ができる」(菅原教諭)。
 提出の締切時間も決められるので、提出状況のチェックも一覧で可能になる。その結果、業務の効率化が進み、授業準備に割くことのできる時間が増えた。

生徒のノートや学び方が変わる
 日々の授業においてもClassPad.netは紙のノートでは実現できなかった新たな学びのあり方をもたらしている。英語の新出構文をより深く理解するためにYouTube上の洋楽のミュージックビデオのリンクを生徒に送信すれば、生徒は後で再生してその構文が歌のどこで使われているかを確認できる。画像やPDFファイルを共有したり、それをデジタルノートに貼り付けることもできるため、多様なメディアを駆使した英語学習が進められる。
 生徒の学び方もClassPad.netのデジタルノートを使うことで、よりクリエイティブに変化してきたと菅原教諭は感じている。かつては生徒のノートを見れば、教師の板書が写されていた。だが、机間巡視で目に入る生徒のデジタルノートは、生徒が自分で理解したプロセスを残すものに変化している。「よいノートの作り方に答えはない。生徒一人ひとりが使いやすいノートを作る。それが正解」(菅原教諭)。
 授業と家庭学習がClassPad.netによってシームレスにつながることで、生徒の課題提出も積極的になっている。
 「他の授業でもClassPad.netを使って提出物をやり取りしたい」という生徒の声に動かされ、他の教科の教員が使い始める例もあり、ClassPad.netは学校全体のICT活用の起点になっている。
 現在、高校向けには6教科22コンテンツを利用でき、英語科以外の主要教科での活用が期待されるところだ。
 美術科で作品の制作過程を生徒に画像送信してもらい学習評価に生かす、デジタルノート機能を使って生徒一人が作品のポートフォリオを作成するなど、さまざまな授業場面での使い方も可能性が広がっている。
 ブラウザ上で動くClassPad.netは端末やOSの制約が少ない。端末ごとにダウンロードするアプリではないので、更新の心配もなく、いつでも最新機能が使える。いざとなれば場所や時間を選ばずに学習をサポートするツールになると菅原教諭は捉えている。
 実際、同校では1月末から2月中旬にかけ、オミクロン株の感染拡大で約3週間の休校措置をとったが、ClassPad.netをはじめとするオンラインツールですべての授業が教育課程通りに実施できたという。同校では今後も活用法を模索し、生徒のICT活用力を高めていく考えだ。

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