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本紙電子版PRし100キロのトレラン!Funtrails2018(7)―もう帰りたい

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 何とかたどり着いた50キロ地点。夜9時をまわっている。予定よりも1時間以上遅い。のんびりし過ぎたわけではない。苦手だった下り坂は練習の成果か、それなりに走れるようになった。得意だった登りで抜かれ、苦手だった下りで抜く方針で歩みを進めてきたが、もう登りも下りも速度を上げられない疲れを携えて、埼玉県飯能市の市街地まで来た。
 温かい1日だったが、夜9時ともなると、どんどん冷えてくる。持ち込んだカップ麺はたっぷりの熱湯を得て、極上の夕食となったが、周りの選手とその家族からは、「もう十分頑張ったよね。帰ろう」といった声が聞こえてくる。
 俺も頑張った。まだ、終電には十分に間に合う。温かいベッドで眠ろう-。そんな弱気が首をもたげる。
 記者。記録することが仕事だ。完走できなくてもいい。できるところまでやろうじゃないか。
 だが、2万6000円もする参加費は自分で払った。途中には仮眠所もある。どうしようもなくなったら寝ればいいのだ。街路灯が灯った飯能市街地を再び、ゆっくりと走り始めた。森に入ると当たり前だが街頭はない。手持ちのライトを頼りに漆黒の闇の中にもぐりこんだ。

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