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一刀両断 実践者の視点から【第8回】

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第三者委員会にプロ集団を

 再調査が始まった旭川の中学二年生の死亡について、隠蔽と見る報道がある。仮にそうでなかった場合、報じたメディアは謝罪など一切しないだろう。
 隠蔽していたとすれば、厳しく罰する必要があるが、亡くなった生徒が通っていた中学校の校長経験者が現在教委にいるとなると、ほとぼりが冷めるのを待つようにも感じてしまう。校長の力量がないと判断され、火の粉が様々に飛ぶと想定されたら早く教委へ囲わないと上部機関から処分されてしまいかねない。こうしたほとぼりを冷ます人事は珍しくはない。
 お決まりの第三者委員会が出来て客観性を持たせたるように繕うが、これまで真っ向から当局を否定して糾弾した例はほとんどないし、仮に行政にとって不都合な結論が出れば委員を変えてやり直しをすればよいのである。
 委員も都合の悪い事は追求できずに、時を稼ぎ、おとしどころを打診しながら進める傾向がある。期待される結果が出ないのが常ではないだろうか。ならば、しがらみのない委員を選任する必要があるだろう。
 しがらみのない、尚且つ是々非々の発言が出来る者は、現状からして宝くじに当たるより難しいと私には思える。同じ地域から人を選ぶとなるとしがらみの無い者はいない。また、名前を売り、収入を期待する者も存在する。全国何処へでも駆け付け、忖度無く、権力に感化されないプロ集団を創設すべきである。その際には私も末席に加えて頂ければ幸甚である。
 問い合せ先=tookubo(アット)moralogy.jp
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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