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一刀両断 実践者の視点から【第23回】

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論説・コラム

「日の丸」を身に着けて歩くと

 何で右翼なの?日の丸のバッジを付けて街を歩くと面白いことが起きる。特に繁華街である。
 私は高校生のリーダーを育成する組織から日の丸のバッジを頂いた。旗が風になびくような素敵なデザインが気に入り、時に付けて出かける。仕事を終えて一杯飲みに街を歩き、普段とは明らかに異なる体験をしてきた。普段なら声かけが次々にされるが、日の丸を見てかその行為が一切なくなるのである。
 勢いで「どうですか、飲み放題で」と声を掛けてみたものの、襟の日の丸を見ると声がトーンダウンしたり、頭を下げる店員もいる。
 ここで指摘したいのは、日の丸のバッジの威力というか、そのイメージである。風体からして右翼団体の構成員のように感じられたのかもしれないが、国旗が当たり前でないようになってしまっているのは何故だろうか。
 対照的なのは米国などである。自国に自信を持っているように感じられるが、日本人はどうだろうか。特に小学生や中学生に、是々非々で、自国への自信をもっと持たせるような教育を何故しないのだろうか。
 ある意味、自信を持たせないように仕組まれているのではないだろうか。そうでなければこれ程までに国旗や国歌をアピール出来ないのは異常ではないだろうか。
 海外で日本人は信頼度が高く好意を持たれるのに、国内で日の丸を敬遠する傾向があるように私には感じられる。時節柄オリンピックの実施の有無が今後さらに論議されるだろうが、日の丸すなわち国旗を堂々と掲げて競う姿を通して取り分け子ども達の認識を変えることは、グローバル社会が舞台となる日本人の姿勢として自国を意識する意味でも重要な事ではないだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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