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一刀両断 実践者の視点から【第120回】

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論説・コラム

教委に異動するのなら

 教育委員会は必要なのか、とよく問われる。教育委員会には事務職と専門職が混在している。
 どのようにして学校現場の教員が教育委員会へ異動となるのだろうか。それは誰が決めて登用するのだろうか。指導力に優れた者を探すはずではあるが、そうとは思えない者も存在している。
 教委は学校を指導監督するとされているために、学校の上にあるように感じられるが、その責を果たすならば学校現場からの尊敬を得られる言動が求められる。人事権を勘違いして私利に走る者は少なくない。まして教育長は、教育者であっても行政職での判断が求められ、首長へ意見をするような者にそのポストはまわってこないから、上目遣いの判断となり学校現場に北風を送る事がよくある。
 その教育長を擁護するのが教育委員となっている事実を学校現場の教員は見抜いている。教育を行政の下にしている限り、本質的な教育改革はできない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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