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一刀両断 実践者の視点から【第123回】

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「通信」の発行に思う

 《理想教育財団が「学級通信」などを募集》という記事が出された。私も学級通信などを何度となく書いてきたが、成果もあり、反省もある。いつ書くのかという事について考え直す。
 学級通信などの発行は、本来は行わなくてもよいサービスであり、自己満足になりかねない。ある教師は毎日書いていた。だからと言って学級経営が上手かったとは思えない。
 近年ではコンピュータが普及し、インターネットの活用が一般化して、短時間で情報発信できるようになった。校長の時は、学校だよりを回覧板に入れてもらって全町会に月に2回まわし、ホームページは毎日更新、校長室だよりも連日配信した。日記のような情報発信であった。
 振り返るとその時間を子供のためや先生方の為に費やすべきだったようにも思われる。まして担任ならその時間をどこで生み出すか。数行程度なら可能だろうが、校正まで考えるとかなりの時間が必要になる。
 理想教育財団の事業で、果たして、どのような作品がどのような観点で評価されるのか注目したい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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