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一刀両断 実践者の視点から【第141回】

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国のリーダーがなぜ暴挙

 核保有国が動き出すと止めれば核戦争になる危険性があるために、手を出さない状況が生まれている。この事は力の論理からすれば容易に想定できる。暴力団の抗争と同じである。信義や条約もすべてが意味を失う事になる。
 力の均衡は、欲望のリーダーがリーダーとなった時から絵空事で、坂を下り始めると止まらない現実を私たちは目にしている。
 戦争に勝者はいないと言われても、その悲惨さも承知で狂気の悪魔と化してしまうのである。
 国連安保理の決議を持って地球の永続性を保とうとしたのだろうが、それが成り立たない事が明らかになった。
 ならば我が国も軍事を強化すれば何とかなるのか?本当にそう思えるのか?
 争いにルールはない。よって潰すか潰されるかのルールなき殺し合いなのである。
 こうした分かりきったことをなぜ始めるのか。その追究の根幹となるのは教育である。教育が形骸化して制御不能にしてしまっているとも言える。
 国のリーダーになるまでに、多くの教師が関わったはずである。その関わり方にこの暴挙を止めるチャンスがあった事は間違いはない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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