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一刀両断 実践者の視点から【第199回】

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閣僚と校長の任期

 新内閣がスタートした。それにしても任期の短さに驚く。校長選考の際、ある面接官が現在の文科大臣は誰ですかと受験者に聞き、相手は答えられなかった事を控え室で笑い話にしていた。明らかな愚問であるが、そのレベルが面接官なのだから情けなく印象に残っている。
 校長の任期も極めて短く手腕を発揮できないように仕組まれていると思い、私は3年を3校でお願いした。それでもすべき事が出来たとは思わないが、不登校を解消したり、学力を高めたり、地域連携で世代間交流のそろばん学習や上総掘り井戸を作りホタルも飛ばした。中には歩道橋建て替えや、梯子付き消防車を入れるために用地買収にまで主導をする事が出来た。
 政治家ともなれば、影響力は計り知れないが、不祥事で失脚するものはあまりに多く、任期を全うできるのかスタートした段階から安心できないのが本音ではないだろうか。自分達の為でなく、田中正造のような本気で国の為に働ける人物が入っていて欲しいと期待薄ではあるが願わざるを得ない。
 ちなみに忖度して従う輩に共通するのは鉄仮面のような人相であると感じられてならない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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