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一刀両断 実践者の視点から【第222回】

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自己評価のむつかしさ

 自己採点や自己評価は極めて曖昧で何を基準にしているのか分かりにくい。報道では《沖縄のデニー知事、1期目の自己採点は「98点」 公約実現率で主張》(沖縄タイムス)という見出しの記事がある。それが正しいかどうかは、50年後にはハッキリするだろう。
 私が校長の時に10のマニフェストを掲げて3年間ですべて達成できたが、自己採点は50点しか付けられなかった。すなわち中身が問題なのである。
 形は整い成果もあがっていたが、結果としてよかったのかはその後10年位先を見通さないと喜べない。ややもすると対症療法や流行に終わり、無用の産物になる。特に地球環境と人類の住みやすさの追求は反比例する。
 この点を考えると、98点とする感覚が今後の判断や行動に不安を感じてしまう。もっと謙虚に視点を下げて行動しないと、放言でまた謝罪する羽目になるのではないだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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