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一刀両断 実践者の視点から【第323回】  

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人権感覚より欲望のコントロールを
 
 《「人権感覚の欠如」問題 静岡県教育長、不祥事相次ぎ対策方針》(あなたの静岡新聞)という見出しの記事が出た。その効果はどこまで出るだろうか?人権感覚の欠如は至る所に蔓延しているからである。
 教師の不祥事は性に絡む内容が多い。それは人権感覚と言うよりも欲望のコントロールをする訓練が必要と捉えるべきではないだろうか。罰則やモラルで強いても個人の中で湧き上がる欲望の制御までは届かない。
 制御のためにはストレスの適正な解消について青年期から教えて訓練する事が必要に思える。
 以前は職員旅行で先輩に連れられて劇場に行きいろいろと教わった。現実を知らされた事があった。
 こうした社会経験がない現代では、性一つとっても欲望を制御するという事を身につけにくくなっている。
 先日、中学一年生に養子縁組の現実を突きつけた。大学生には性やセックス、家族、私生児について、あなたはどうする。と、突きつけた。こうした授業を出来るスキルが今の教師には必要ではないだろうか。それは自己制御にもなる。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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