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一刀両断 実践者の視点から【第331回】

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恋愛の終わらせ方

 《18歳女子大生刺され死亡 20代男逮捕、過去4回通報も 神奈川県警》(時事通信)という見出しの記事に限らず、防げない事件が多すぎる気がする。危険性を把握しても手を打てないのは何故だろうか。
 責めることは容易いが改善することは簡単ではない。ある意味出来ないようにさせているのは国民の方かもしれない。疑われたり監視されるのは嫌だが、疑わしい場合はさらに踏み込まないと事実は見えてこない場合はある。
 監視カメラや盗聴などの機器を使用するなどの申し出があったら貸し出して積極的に活用させるなどの手法は考えられる。
 以前、携帯電話の充電がなくなり、緊急の要件のためにATM脇の壁の電源から使用範囲の充電をしていたところ、警備員が来て、「それ、だめ」と指摘された。確かにそうであるが、そうした指摘が今の時代に通用するのだろうかと思った。
 「この建物は古いので充電設備がないんです」と答えたところ、「すいませんが他で」と謝られた。何か変な気分になった。
 前述のように死に至るような犯罪の予防が出来ない不合理を感じてしまう。だからこそ中高生のうちに恋愛の終わらせ方も学ばせておかないとならない気がする。ならそれはどの教科で実施するのか。私は道徳すなわち実学を基本とする負の連鎖を止める「動徳」ではないかと主張したい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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