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一刀両断 実践者の視点から【第393回】

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文部科学大臣政務官の辞任

 文科省の政務官が辞職したという。不倫が理由だと報じられている。信用できるか分からない人物を登用したとすれば、任用側の責任も大きい。先の内閣改造で首相は、適材適所という言葉を口にしたが、その自信が理解できない。
 仮に、そんな事があったとしても大したことはないと腹を括っているからなのかもしれない。
 この家族も一夜にして苦難に追い込まれたと推測できる。「おめでとう」が、「大変ね。辛いわね」、そして、「酷いね」になるのだから代償は重たい。
 以前、総理で、「私はこれで辞めました」と揶揄された方がいた。妻以外の女性が居ても容認された時代があったらしいが、現在の大臣政務官となると洒落にはならない。
 こうした不適切な人物の素行調査などをしてから登用すべきであるが、派閥との関係や有力者への忖度の中で候補者を選ぶとなると数合わせで、人物を見定める事が出来ないのかもしれない。
 ならば、推薦した人物に責を求めるべきではあるが、それが出来ないからこの有様なのである。後任の方も解散請求されている団体と後援会関係でつながっているとの情報がある。
 また、ここで一悶着起きそうだが、それも承知での登用となると、国民に目眩しで他に狙いがあると思えてならない。政治が最近益々汚く感じられるのは気のせいだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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