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一刀両断 実践者の視点から【第465回】

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学長選考と教員採用の類似点

 《千葉大の新学長選出プロセスに反発、工学研究院も要望書 選考会議は7日に臨時会議開催へ》(産経新聞社)という見出しの記事は興味深い。医学部出身の2人が立候補して票が割れ、文学部出身の教授が1位となってしまったという。
 選考会議では人物評価として順番を無視して医学部出身の2位の方を新学長とした事への不満となり大騒ぎになっているのである。
 これが多数決の原理と投票数によると規定されていたとすれば話は異なる。しかしここは選考であり、投票数のみで決めるとはしていないはずである。
 だから選考として総合的に考え選ぶ権限が選考会議には明文化されているはずである。
 教員選考も競争試験ではなく選考試験である。同じように様々な数値やデータから教師としての資質力量を見定めて決めることになる。
 競争試験で点数だけ高ければ合格にするものとは大きく異なる。
 その視点からすると選考会議はマル秘で行われる性質があるため、いかに開示を求められても要望に応じてその経緯を出す必要はない。そうでないと非認知能力を含めて論議した内容まで出すことになる。
 学長選考は票数だけで決められない性質だからこそこうした事は当然あり得るのである。
 ただし医学部出身を重用することには違和感があり、選考のあり方に偏りは考えられる。
 誰が選考会議メンバーなのかも重要になる。とかく閉鎖的な人事であり様々な思いや権力闘争が繰り広げられるのが学長戦なのであろう。その意味ではこの動きをどう収めるか注目される。
 私なら選考会議の性格からして詳細を説明する必要はなく、概ねの事のみ説明して終えるだろう。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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