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一刀両断 実践者の視点から【第480回】

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教員への処分に格差

 《逮捕の県立高副校長が依願退職 茨城・つくばサイエンス高》(茨城新聞社)という見出しの記事が出された。違和感を抱いた。
 公文書偽造という罪を犯しながらも依願退職としたからである。依願退職だと、本人が申し出たので退職金は支払うことになる。懲戒免職ならそれはない。
 罪を犯してもその程度によって依願退職にして良いものだろうか。こうした曖昧な基準がある。「何だ依願退職か」と甘く見られるのではないだろうか。
 以前飲酒で交通事故を起こして逮捕された組合専従職員を免職にはしなかったことがある。こんな事が許されるのだろうか。隣の県では一発免職なのにこの県では首がつながる事になる。
 このような処分格差が起きていても何ら指導が入らない。教員の資質向上や規範についても国の基準を出すべきではないだろうか。肝心なところは自治体任せで済ませる姿勢を教員はしっかりと見ている。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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