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一刀両断 実践者の視点から【第482回】

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児童相談所職員の実態

 《「経験少ない職員しかおらず不十分な対応」奈良・橿原市での4歳児暴行死 検証チームが報告書まとめる》(ytvニュース)との見出しで報道がある。このような実態は全国的にも同様と私は見ている。
 児童相談所に配置される職員の経験や構成などを考えれば驚かれるのではないだろうか。
 生徒指導担当の教員も経験はわずかだと、児相に舞い込むレベルなどの困難な経験はないに等しい。
 また、児童相談所勤務の医師も数年の経験で勉強に来させられているという感じである。
 緊急時に対応や判断の出来るような人は配置されにくいのである。何故ならそこに配置する事で1番欲しいところに配置できないからである。
 これは教育界でも同じで、1番使えるのは地元に置いて、そこそこ使えるのを県や国へと配置するのである。そして県へ行かされた場合、校長からだと給与も数万円ほど下がる。こうした不合理をいつまで続けるつもりなのだろうか。教師は人が良すぎる。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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