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企業×大学×中高でつくるPBL実践ガイド せんべいを庄内平野から世界へ

16面記事

書評

広崎 心・唐澤 博・難波 俊樹 著
協働がもたらす深い学び

 都内の私立中高一貫校と山形県内の今春から公立化した大学と米菓企業が協働してせんべい商品を開発した実践活動を端緒に、PBL(課題解決型学習)に取り組みたいと考える学校などへのガイドとしてまとめた。
 社会に開かれた実践は学校側にとってはPBLの機会を提供し、企業側には若い力を借りながらの商品の開発、感性を生かしたラベルづくり、生徒たちのホームステイ時のアンケート調査で海外進出の感触を探れるなど、それぞれにメリットをもたらす(第一章女子校生、せんべいを世界へ広める)。
 大学における産学連携プロジェクトとしては「クラフトドリンク」や「ばんけせんべい」の商品開発の事例報告(第四章)を掲載する。
 こうしたPBLにどう取り組むかは「PBLの基礎知識」(第二章)、「PBLと総合的な探究」(第三章)の各章が参考になる。
 特に企業勤務経験がある実務家教員による「PBLの基礎知識」の章は、企業の論理を伝えて、企業との連携を考える学校側にとっては有用ではないだろうか。
 例えば、販売者の明確化、開発するのはレギュラー品か限定品か、どのタイミングがプロジェクトの終了なのかなど、事前に擦り合わせ、留意したいポイントを示す。
 また、「PBLと総合的な探究」は活動した生徒たちの学びの深まりを示し、PBLに取り組みたいと考えている教員の背中を押してくれる。
(1980円 大修館書店)
(吹)

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