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東京都教委、文化部活動指針で加入強制を禁止

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都道府県教委

 東京都教委は8日、「文化部活動の在り方に関する方針」を策定した。昨年4月に策定した運動部版とは異なり、部活動加入の強制を止めるよう言及している。休養日の設定や活動計画の公表などは、文化庁の定めたガイドラインに準じた内容になった。
 対象は、都立の中学校と高校の文化部活動。新年度から方針を実施する。
 生徒や指導者の負担にならないよう、参加する大会や地域行事などの見直しを学校ごとに行うことも示した。生徒が家庭の経済状況に関わらず部活動に参加できるようにすることも文言に入れた。
 これらに関する表記は運動部版にないが、文化部と同様の対応をとるよう求める。一方、運動部版には熱中症事故防止の対応について書いてあったが、文化部では危険性が低いとして省いた。
 休養日は平日1日、土日祝1日の週2日以上と設定し、平日は2時間、土日祝は3時間程度の活動時間とした。学校には、各部の活動計画などを公表するよう要請する。
 方針の実施状況や改善のための調査などは、学校の負担軽減を図り運動部と同時期に行う。今後は、運動、文化を問わず全ての部活動を対象にしたガイドラインの作成も検討する。
 部活動の強制参加制度については、文化庁が中学校、高校を対象に行ったアンケートにも意見が寄せられた。強制入部によって運動部に入りたくない生徒が文化部に入部することで、教員の指導や活動に影響が出るという。
 8日の教育委員会定例会では委員から「休養日の有効な使い方を示すモデル校が必要ではないか」などの意見が出た。

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