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コロナ時代に考えたい学校問題【第85回】

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児童相談所の大失態

 児童相談所の大失態が報じられた。また、やったかと感じられた。第三者委員会で経緯を調べるという。それしか回答出来ないのだろう。
 人権侵害として関係者の再教育が必要である。家族としての大切な時間を奪った、命を苦しめたと同じ行為であり、懲戒免職相当の処分を私ならするだろう。
 さて、この後の対応は注目しなければ、責任問題が曖昧にされてしまう。
 それに気づいた職員の動きや組織として、どう対応したかを推し量るに、時間の経過からして、混乱し、責任の擦り付け合いが起きたことは想像できる。そして、仕方なかったというシナリオを作成するのが、大半の組織である。
 ここに第三者委員会が帳尻を合わせようとするのだから、被害者は報われない。失われた時間は帰らない。時間は命そのものである。命を奪った事実であることは間違いがない。
 不祥事は同じ地域で相次いで起こるように私には感じられる。同様の事が起きていても隠蔽する心がなければ事態は変わる。だが、ほとんどの人間に、悲しいかな、内存しているのではないだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題