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コロナ時代に考えたい学校問題【第121回】

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交通事故報道を授業に

 無免許で車を運転し、交差点で信号待ちの別の車に衝突して運転手にけがをさせた上、そのまま逃走したとして10月に逮捕された34歳の男性について、東京地検は15日付で不起訴処分としたとの報道があった。この理解しがたい処分に対して地検は詳細を明らかにしていない。これはどう理解すればよいのだろうか。
 こうした理解不能な不起訴があまりにも多いと私は感じられる。そしてそれは法への不信感を募らせるものであり、憶測を様々に駆り立てるものとなる。
 無免許運転、怪我を負わせる、当て逃げと言う三つの罪を犯しても不起訴にする裁判がまかり通るのならば、私達は法治国家と信じ教えていることが洗脳していることにもなりかねない。
 さて、不起訴とした理由は何だと考えられるだろうか。今日の授業はそこを深掘りしていこうと思う。
 こうした合点のいかないことを私は授業の最初に取り入れている。そして発問する。その際に、私なりの解をもっているからこそ、発問となるのであって、自分も分からないで行う無責任な問いを私は発問とは呼ばない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題