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オープンキャンパス中止、全日制高校の8割「進路指導に影響」

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 全日制高校を対象に、リクルート(東京・千代田区)が運営する「リクルート進学総研」が昨年度に実施した調査で、約8割が大学のオープンキャンパス中止は進路指導に影響したと答えたことが分かった。多くの高校が、生徒が大学での学びに触れる機会の増加を求めている実態も浮かんだ。
 調査は隔年で実施し、今回で21回目。全国の全日制高校4738校を対象に、2~3月にかけて郵送とインターネット上で行った。回答したのは1156校(回収率24・4%)。
 新型コロナウイルス感染症が進路指導に与えた影響として、複数回答で「進路ガイダンス・進路相談などの行事の中止・延期」(81・9%)、「オープンキャンパス指導が十分にできなかった」(76・9%)が特に目立った。
 大学・短大への進学率が70%以上の高校では、「外部模試の受験回数が減った」(35・4%)が全体と比較して10ポイント以上高かった。
 大学や短大に期待することは、「実際の講義・研究に高校生が触れる機会の増加」(53・5%)が最多。次いで「卒業時に身に付く能力の明確化」(52・6%)、「分かりやすい学部・学科名称」(49・9%)だった。
 調査結果について、小林浩・リクルート進学総研所長は「例年であれば得られたオープンキャンパスの場での新たな発見やカリキュラム内容の理解、キャンパスライフへの期待などが得られないまま、知っている大学・専門学校の中から進学先を選ぶ傾向が高まった」と解説している。

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