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幸福度日本一の福井で触れる探究の学びの種

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福井県観光連盟

 幸福度日本一の福井県には、海や山での自然体験、伝統産業やものづくり、平和学習、禅を始めとした歴史文化学習、エネルギー・環境学習など、探究学習に相応しい学びのテーマが豊富に揃っている。
 世界三大恐竜博物館のひとつ福井県立恐竜博物館では、失われた恐竜時代を体感できる他、地球科学や生物の進化など専門の学習プログラムも用意。化石発掘体験ができる野外恐竜博物館も併設。恐竜が滅んだ理由など、かつての地球の気候変動を知り、今後の地球環境について考える機会になる。
 曹洞宗大本山永平寺は、現在も多くの僧が修行に励む日本最大の禅の修行道場。食べ物や水などを無駄にせず大切に丁寧に頂くという修行生活の実践や、困難を抱え生きている人々の苦しみを少しでも和らげることができるよう願い行動するという菩薩行の実践といった禅の教えは、「誰一人取り残さない社会の実現」というSDGsの理念と深くつながっている。坐禅体験を通して自分を見つめ直し、将来どういう自分になりたいのかについて考えることができる。
 東尋坊は、世界に3カ所しかない地質学上大変貴重な輝石安山岩の柱状節理。「東尋坊マイスター」のガイドによりその価値を分かりやすく学べるようになった。
 戦国時代の城下町がほぼ完全な形で発掘された一乗谷朝倉氏遺跡は、金閣寺や厳島神社と並び、国の特別史跡、特別名勝、重要文化財の三重指定を受けている。かつての身分制度や戦国時代の繁栄と衰退を学び、現代での不平等の是正、平和の大切さなどを考えることができる。
 福井県はものづくりも盛ん。職人には県外からの移住者や女性、若者も数多くいる。さまざまな体験や職人たちとの交流を通じて、受け継いできた技や想い、伝統を守りつつ時代に合わせて変化してきたことを学び、働くとはどういうことかを考える機会になる。
 ツリーピクニックアドベンチャーいけだは、面積の9割を占める池田町の豊かな森林資源を活用したアクティビティ施設。ここでは森林の役割や地球温暖化について考えることができる。
 敦賀港は、1920年代にはポーランド孤児が、1940年代には「命のビザ」を携えたユダヤ難民が上陸した日本で唯一の港。人道の港敦賀ムゼウムでは、今も続く関係者との心温まる交流を知り、命とは何か、平和とは何かを考えることができる。
 福井県年縞博物館は、考古学や地質学における「世界標準のものさし」とされる年縞を展示する世界唯一の施設。年縞が示す7万年分の地球の歴史から、過去の人類の生活の変化や地球の気候変動を学び、将来の生活や環境について考えることができる。
 他には、漁業体験や農業体験も豊富で、第一次産業のやりがいや苦労を学び、食の大切さや環境問題について考えることができる。
 2024年春に北陸新幹線が延伸開業し、利便性が格段に向上する福井県を訪れ、県民の幸福度の中に息づくSDGsの理念を学んでいただきたい。

 問い合わせ=(公社)福井県観光連盟 電話0776・23・3677
 https://www.fuku-e.com/900_others/educational_travel.php

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