不登校を見つめ直す32の問い 安心して通える学校って?
25面記事
森 万喜子・千葉 孝司 著
「子どもが主語」の支援を追究
昨年10月に令和6年度の不登校児童・生徒数が公表された。その数は12年連続増加し、35万人超に。この問題は学校だけで解決できるものではなく社会全体で考えることが必要。とはいえ、学校が安心して通える環境であることは大前提。では具体的に何をすべきか、どう動くのかと悩み考え、時には戸惑ってしまう。
本書は、そのような現場を熟知した2人の著者が、悩みや戸惑いを正面から受け止め、赤裸々に語り解決への示唆を与えてくれ、同時に勇気付けられる。真に子どもが主語の不登校支援の在り方を考えさせられた。
第1章「安心して通える学校ってどんな場所?」では、学校のどんなところが子どもを困らせているのかと、子どもに寄り添った視点で想像力を働かせることの大事さを説く。第2章は「不登校を見つめ直す32の問い」として2人の著者の往復書簡のようなやりとりによって読者も一緒に考えを深めていく内容となっている。一つの問いに対し考えを述べると、また新たな問いが生まれ、また一緒に考える。こうして32の問いが生まれる。第3章は「これからの学校、地域、社会は、どうあれば良い?」として座談会の内容を収録。地域で不登校の子どもやその保護者を支えられている2人が加わり、熱を帯びた話し合いが展開され興味深い。
不登校を見つめ直す上で学校関係者をはじめ保護者にも手にしてほしい一冊である。
(2200円 学事出版)
(藤本鈴香・大谷大学教職アドバイザー)
