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令和型討論の授業 子どもが本気になる話し合い

25面記事

書評

武田 晃治 著
代表的な国語教材の実践を紹介

 本書を読み始めてすぐに、現役の頃、このような授業モデルに出合っていたら、と思った。そして、読み終え、”百聞は一見に如かず”と、著者の授業を実際に参観したいとの思いが強まった。「国語の時間って何を、どう教えたらいいのか?」という疑問と葛藤のはざまにいた評者にとって、本書はその答えの一端を明確に示唆してくれた。
 それとともに学習指導要領の一丁目一番地である「主体的・対話的で深い学び」の実現にアプローチできる貴重な授業スタイルであると実感させてくれた。著者の25年に及ぶ「討論」の実践を積み重ね指導法を工夫してきた集大成が読みやすく、分かりやすく、すぐに実践につながるよう細部に至るまで配慮された構成となっている。
 著者が「令和型討論」としているのは、それまでの相手を論破することに重点を置いていた指導観を改め、

 (1)目的は自分の考えを広げる
 (2)相手を理解するための質問を重視する
 (3)討論後のまとめでは異なる意見の良さに注目する

 ―の三つを重視することにした故である。
 第Ⅰ章から第Ⅲ章までは、令和型討論の考え方や授業のつくり方が手取り足取りの形で詳細に述べられている。第Ⅳ章では学年別に有名教材の実践例が授業プランも含めて掲載されている。国語の授業づくりで悩んでいる先生必見の書である。
(2310円 東洋館出版社)
(中川 修一・前東京都板橋区教育委員会教育長)

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