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SNSの見守りサービス「Filii(フィリー)」がキッズデザイン賞を受賞

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フィリーのアクティビティー分析の画面

 インターネットの発達やSNSの利用が普及し利便性が高まっていく一方で、SNSを通じたいじめや、子どもたちが見知らぬ人に巻き込まれることによる事件が増えている。そのようなネット上の犯罪やいじめ、出会い系、有害情報、炎上などの危険から子どもを守るサービス「Filii(フィリー)」が第12回キッズデザイン賞を受賞。この賞は「子どもたちが安全に暮らす」「子どもたちが感性や創造性豊かに育つ」「子どもを産み育てやすい社会をつくる」という目的を満たす、優れた製品や活動に対して与えられる。
 エースチャイルド株式会社が運営するこのサービスは、SNS起因のトラブルを避けるために開発され、子どもたちのSNS利用を見守ることを目的としている。子どもたちの利用するSNSやスマートフォンのデータを取得し分析することで、子どもたちがSNS上でどのような人とつながっているかを確認ができる。そして、トラブルに巻き込まれるようなメッセージのやりとりがあれば保護者にアラートがいくという機能が付随。事件の未然防止や早期発見情報の要約と集約、状況の見える化を実現している。親子で分析結果を共有することで、危険に気づき対処することができ、いじめや出会い系、個人情報漏洩などの危険から子供を守ることができるというものだ。
 「こどものためのデータ分析」をミッションとしている同社はこれ以外にもマルチプラットフォームSNS相談システム「つながる相談」というサービスの運営もしている。これはTwitterやLINEなどのSNSを通じて相談をすることができるものだ。様々な人からの無料悩み相談、カウンセリング、子育ての相談などを実施しているNPO法人東京メンタルヘルス・スクエアも本サービスを利用。同法人はつながる相談を利用し、北海道教育委員会から委託を受けて「SNSを活用した相談体制検討事業」を行った。オンラインを通じた相談窓口は大きなニーズがある。今後も全国的にこういったサービスは広がっていくことだろう。

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