日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

プログラミング教育の今とこれから必要なもの

11面記事

ICT教育特集

プログラミング教育特集

 小学校新学習指導要領に盛り込まれたことで改めて注目を集めているプログラミング教育。現行の学習指導要領では中学校の技術で実施されており、計測と制御の仕組みとしてのプログラミングが取り上げられている。
 小学校新学習指導要領の総則では「情報活用能力」が学習の基盤となる資質能力の一つとされており、その育成を図るために計画的に実施する活動として「児童がプログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動」が記載されている。それまで、小学校におけるプログラミング教育はほとんど行われておらず、平成29年度末に文部科学省が行なった取組状況の調査によれば、約7割の教育委員会が「取り組みはしていない」か「検討中」で、小学校全校でプログラミングの授業を実施しているのは2%であった。この数値を見ても、プログラミング教育はこれから本格的に動いていくというのが現状だと捉えられる。
状況にあった教材選びを

 学習を進めていく上で欠かせないのがプログラミングの教材である。現在提供されているプログラミング教材はさまざまなものがあり、文部科学省・総務省・経済産業省が設置した未来の学びコンソーシアム(https://miraino-manabi.jp/)では、10月5日時点で10の教材が掲載され、教材タイプ(テキスト言語、ビジュアル言語、タンジブル、アンプラグド、ロボット、ゲーム 他)、コスト(無料・有料)などで区分され、さらに動作環境やオフライン版、日本語対応、対象年代でも検索できるようになっている。
 同ホームページに掲載されていない教材も多くあり、今後もどんどん増えていくと思われる。
 これらの多様な教材から選ぶだけの経験や知識がまだ学校や教員には少なく、たくさんの事例が作られる中で、すべての小学校で子どもたちがプログラミングと出会う経験をするために、どのような教材がどのように使われるかが事例を通じて検討されていくことになる。
 小学校学習指導要領では、例として5年算数の正多角形、6年理科の電気の性質が挙げられているが、小学校プログラミング教育の手引(第一版)では、その例示以外にも教科の目標を達成するための利用があるとされ「各教科での学びをより確実なものとする」ために子どもたちが考える場面でのプログラミングが示されている。ここでは、授業の目標はあくまでも教科の目標であり、プログラミングはその過程で考え方を学んだり、考えるためのツールとして使われていくことになることが大事になる。
 小学校におけるプログラミング教育は、まだこれからのものであり、すべての子どもがプログラミングとよい出会いをする機会を提供し子どもの可能性を広げていくために、どんな教材を、教科のどのような場面で活用することが望ましいのかを事例を通じて検討する必要があるだろう。

ICT教育特集

連載