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一刀両断 実践者の視点から【第114回】

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宇宙飛行士応募資格の緩和

 宇宙飛行士の公募が始まった。注目したいのは応募資格の緩和である。この思いきった取り組みは元任用の責任者を務めた私には大きな刺激となった。求める人材の裾野をこれほど広げた方針に感銘を受けたのである。基準は何のためかと問うことになったのであるから、目的を達成させる事の出来る要素から考え、既成概念を砕いた柔軟にして偉大な思考に敬意を表したい。
 そう考えると、教員免許状を得るための単位制度も全廃とは言わないが同じ文科省が担当しているのだから、やれないことはないだろう。その方が魅力的な人材が集まるような気がする。それを選考する側の資質が追い付いていけるかが一番の課題ではないだろうか。
 また、大学での養成課程で身につける力と学校現場で求められる力の乖離は甚だしいのに何ら改善されない。例えば無断での遅刻や欠席である。これを容認される養成とはあり得ないが、大学の緩さや慢心から見過ごされる慣習がある。採用後は欠勤とされ分限処分の対象になる事を教えているのに容認しているのだから、呆れてしまう。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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