日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

一刀両断 実践者の視点から【第132回】

NEWS

論説・コラム

 ある進学校へお邪魔した。志願者は年々増加して、有名校ではあるが、概して生徒達に覇気はなく、まともな挨拶も出来ない。以前は、挨拶も素晴らしく、される方が心を改めさせられる校風が凛として流れていた。
 衰退の要因はどこにあるのか。簡単である。教師の姿に澱みが出ているからではないか。この澱みが生徒や施設の隅々に現れているのである。
 最たるものは、トイレの汚さである。掃除も適当にやっている事が歴然で、この蓄積を容認しているのだから他もおして知るべしなのである。
 嘉納治五郎は、英国のイートン校のような学校をある地に作ろうとした。しかし、夢は叶えられなかった。その後、眼前に広がる美しい沼が生活雑排水であっという間に日本一の汚い沼と化していった。
 流れない水は腐り悪臭を放つ。大規模な工事を行い近くの川の大量の水を毎日流し込み、ヘドロを押し流した事によりかなり改善はされた。この例に重ねて、学校の汚いトイレを改善するには他からの人流を投入する事でしか改善は困難と私には思えてならない。最近、こうした人流を注ぎ込み大規模工事が必要な学校が目について仕方がない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

論説・コラム

連載