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一刀両断 実践者の視点から【第148回】

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論説・コラム

「嘘」がもたらす心理的影響

 嘘をつく心理は、私利のために良心を失ってしまった場合、人間とは思えない様相を示してしまう。ジェノサイドという耳慣れない言葉も頻繁に出始めている。各国のリーダーが現地に行ってその目で確認すれば空論はされないはずである。真実を知る為にはそれしか方法はない。国連が会議場での言い合いでなく、現地へと赴く行動が出来ていないところにまだまだ他人事の域を超えてはいない。他人事の範囲に過ぎない為に何の効果も発揮できてはいない。
 今回は悲惨極まりない戦争の中で、情報の怖さと影響の大きさを痛感する。情報をコントロールする事で多くの人々を欺ける事が如実になっている。嘘と分かっていて嘘を重ねる。身の危険や栄達に影響するからである。
 一番気になるのは、この悲惨さが及ぼす人間への心理である。子ども達のケアはどこまで出来るのだろうか。多くの人々の未来を奪っても平気になるのが戦争である。仮にプーチンたちを糾弾したとしても失われた命は戻らない。生まれながらのプーチンも存在はしない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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