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一刀両断 実践者の視点から【第174回】

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ゴミが落ちていない社会を作る

 《津田高校生徒が海岸を清掃 香川県の津田の松原で》という見出しの記事が出された。私も校長の頃にバス停から校門までの往復を拾い続けた。また、富士山登山の折にもゴミを拾って16年になる。しかし、残念ながらゴミが減る事はない。
 この改善はどうすれば出来るのだろうか。中江藤樹の私塾へ出向いた時、側溝には鯉が泳いでいた。そしてゴミひとつないのである。住民の意識の高さを痛感した事を鮮明に思い出せる。
 これを日本全土に浸透できないものだろうかと考えた時、一番早いのは罰金かもしれない。タバコのポイ捨てには罰金が科されるがそれが出来るなら、例外なく広めてはどうだろうか。
 それが出来ない理由を挙げてもらい、評論家にそこを切り崩し世界唯一のゴミを捨てない国にはならないだろうか。こうした善意溢れる高校生にボランティアをさせてしまう国を変えるのも政治かもしれない。参院選は近い。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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