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一刀両断 実践者の視点から【第235回】

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人物登用時の判断材料明示を

 大臣の更迭がここまで続くと人事や人選の在り方に国民の不信感はますます高まっていくというか、呆れてしまうと言った方がよいだろう。メディアの指摘が全て正しいとは思えず、任命を待ってましたと言わんばかりに不都合な報道がされるのだから、獲物が掛かるのを待っている感がある。
 これだけの地位と権限を持たせるならば入念な下調べをするのが人事の基本であろうが、肩書きや経験で判断するとこうした間違いが何処にでも起きてしまうものである。
 さらに派閥からの推薦となると推薦者の責任が問われて然るべきであり、首相の判断材料の提供者を明確にして処分するのが筋ではないだろうか。
 大学では教員採用の際に必ず推薦者の理由書が審議される。採用後に不適格と判断されても解雇される事は極めて稀である。こうした特権意識が政治に限らず国民や学生を蔑ろにしている現状を私たちは見過ごしているし、監視できてはいない。その悪影響は計り知れない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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