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探究学習で現場が報告 全教員が関わる実践も

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 高校教育の在り方を検討している中央教育審議会のワーキンググループは12日、会合を開き、高校現場から探究学習の取り組みについて報告を受けた。全教員が関わる体制を整える上で教員の負担が課題とする意見があった。探究学習に取り組む高校生がオンラインで参加し、意見を述べる場面もあった。会合では兵庫県と宮崎県の高校が発表した。
 SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の兵庫県立加古川東高校は、1年生から各教科でSTEAM教育に取り組んでいる。
 1年生の家庭科では「ホームプロジェクト」として、食生活改善や洗剤比較といった生活の身近なテーマを取り上げ、実践し、結果をリポートやポスターにまとめる学習を行った。希望者を対象にした特別講座も開いており、そこでの学びを課題研究につなげている。
 校内で探究学習の企画を立てるのが、各教科の教員がメンバーとなる「教育企画部」。管理職を含む委員会では議事録を作り、全職員に配布。意見を聞いて多くの教員が関わる体制をつくっている。
 同校のアンケートでは、9割以上の生徒が特別講座に「参加してよかった」と答えるなど満足感は高いものの、教員からは一部の教員への負担の偏りを指摘する意見もあったという。
 定時制高校での探究学習の報告もあった。宮崎県立宮崎東高校の定時制課程には不登校の経験がある生徒が多く、自己肯定感が低い傾向にあるという。総合的な探究の時間を、生徒の得意なものや好きなものを見つけ探究し、進路につなげる時間にしている。
 会合では同校の2人の生徒が探究学習の感想を話した。
 男子生徒は「普通とは何か」をテーマに設定し、民生委員に話を聞くなどして考えた。女子生徒は「反戦」に対する日本と海外のイメージについて調べた。「世界史や英語の知識だけでなく、時には苦手な数学的な知識も必要になった」として、探究学習を通して数学を学ぶ必要性も感じたと話した。

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