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一刀両断 実践者の視点から【第290回】

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逮捕歴ある教員の採用

 《教諭の男(33)が10代少女に学校内でキスさせて3回目の逮捕。「黙秘します」》(STVニュース北海道)という見出しの記事がある。そうした事態がまだあった事に疑問が湧いた。
 本来こうした逮捕歴のある者は採用されないはずなのに何故されたのであろうか。一番考えやすいのは背後にある権力への忖度である。またはそうせざるを得ない採用状況が起きていたのかもしれない。
 いずれにしても性癖ある常習者を採用した教委及びそれを受け入れた学校にも責任はある。児童が被害を受ける事が想定されるからである。
 仮に背後にある権力があったのなら内部告発をすべきであり、これを容認するのは教育者としては全員アウト。人が居ないのでとなるとその責任は広範囲に及ぶ事になる。
 こうした事態を招くかもしれないのに、行政や政治は無策で学校現場を追い込んだ責任が厳しく問われる必要がある。
 これができるのは市民である。市民がこうした案件を他人事にしている限り犠牲者は出続ける。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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