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一刀両断 実践者の視点から【第294回】

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論説・コラム

大学定員をなぜ今減らす

 《私立大の新設を抑制へ、少子化で「定員割れ」相次ぎ…学生確保の見通しを厳格に審査》(読売新聞オンライン)という見出しのニュースが出た。今頃かと思えてしまう。抑制が出来るのに、なぜ今なのか。学校の教員が不足している今、特に小学校教諭の養成を計画的にしなかったのか。
 先々を見込んで政策をつくり学校現場が困らないようにするのが行政の行政たる使命ではないのか。それが出来ずに忖度をしている節がある。それを国民や現場の教師に感じさせてしまう感覚は理解できない。
 抑制する反面、育成内容も学校現場のニーズに役立つようにすべきであり、つまらぬ講義を聴かせる時間があるのならもっと実践的に学ばせる内容を増量して、現実課題を解決したくなるような実学に導けない教授陣を抑制して大学改革を事も両輪としてすべきではないだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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