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一刀両断 実践者の視点から【第356回】

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論説・コラム

「ウェルビーイング」と政治家
 
 「ウェルビーイング」に関し、未来への希望溢れる内容が至る所で注目を浴びている。こうしたカタカナを新しい流れとして講話に組み込み話す学者や評論家は多くいる。私はこうした流行を取り入れて負の連鎖を止めようと言葉だけ話す面々の偽善が滑稽に感じられて仕方がない。子供の貧困が先進国で最下位、青年の自死も世界でトップクラス、殺人の半数以上が家庭内で起きており、不登校はふえ続ける我が国の実態解決には関わっているとは思えないからだ。
 生活も苦しくなく経済的にも苦しみを感じたことのない政治家たちが、こうした不幸の連鎖を止める事を真剣に考えてはいない。当選するには教育に力を入れますと言いながら、一般財源として支給された教育予算が箱物や道路補修に化けたりして教育には充てられていないのは明らかである。ウェルビーイングと叫ぶ面々が一番困難で悲惨な現実を経験し体験し共感し同苦できてから話さないと自分の売名や上から目線やいいとこ育ちの話としか私には聴こえてこない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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