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チームで協働してリノベートする 職員室の「働き方改革」

14面記事

書評

上部 充敬 著
仕事の質上げるアイデアと心持ち

 「説明する時間がもったいない」「自分がやった方が効率的で効果が高い」…。本書でも紹介する、協働を前にした教員の“本音”。一人で抱え込む仕事は「行動の質」「結果の質」を下げる可能性がある。だから、冒頭の言を「思い込み」と表し、協働による仕事を一度考えてみませんかと著者は呼び掛ける。その思いは、仕事の質を上げることと直結する。「やらされ感」から「やりたい感」を育む環境づくりを後押しし、関わる人々が幸福だと感じる時間をつくろうとしている。
 だからといって、協働を強引に進めるわけではない。協働が劇的な変化を生むという楽観さもない。著者自身が幾つかの失敗から多くを学び、自他の事情を斟酌し、できるところから、必要な人たちと小さくつながり、少しずつ協働の良さを感じてもらう、そんな波を創り出すことに腐心しているようだ。
 協働のためには「自分づくり」がまず大事なことを第1章で語り、第2章で著者の過去の体験や、進行中のものも含め現任校での実践を「23のアイデア」として提示した。
 教職員の効率的な働き方が求められ、多様な職種の人が加わり、ICTの校務活用も隔世の感がある学校。在籍した校長が『管理しない校長が、すごい学校組織をつくる! 「任せる」マネジメント』を世に問い、今また事務職員の著者が新たな働き方を提起する。その原動力は何か。視察してみたい学校の一つである。
(2200円 明治図書出版)
(矢)

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