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一刀両断 実践者の視点から【第394回】

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論説・コラム

市長のフリースクール発言

 東近江市長の信念発言はかなりズレているように感じられる。また、報道ではフリースクールへの認識の無さもかなりのものであり、それは信念でなく認識不足からの失言であることを認め、謝罪して認識を深めるべきところである。
 それに対して教育長の発言は正論であり評価に値する。但し、首長にそうした認識を普段からさせていなかったのだから、関心は出来ない。
 こうした案件が大津を始めこの近隣には極めて多く感じられてならない。それが風土でなければよいが、こうしたリーダーが育ちやすく、支持されやすいとなると、今後もこうした案件が出続ける事になる。
 信念なのでと豪語する姿は、ロシアへ無断で渡航して大騒ぎになり、処分よりも先に辞任したあのパフォーマンスの議員に重なる。政治に、市民の風を読むことは必須であり、信念を持ってやるのなら違う場面で筋を通すべきではないだろうか。
 こうした認識の政治家は至る所に存在している。何故なら彼らにはそんな経験や体験は論外の成育をしてきたからだろうが、何処となく劣るものを見下す慢心が滲んで見えるのは私だけだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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