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一刀両断 実践者の視点から【第483回】

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論説・コラム

年齢層別の「放課後等デイサービス」

 発達障害などがある中高生向けに開設している佐賀市の放課後等デイサービス施設が、より細やかなケアをしていこうと全国で初めて年代に応じた教室を開くとニュースが出された。正直、年代を分けてやっていたと思っていた方は多いのではないだろうか。
 小学校の特別支援学級もひとクラスに一年生から六年生までが混在し、知的、情緒など重複の児童もいる。それをどのように指導するのだろうか。
 個に合わせたカリキュラムとなる障害に応じて指導法も変えねばならない。特別支援学校ならまだしも学級となるとその専門性は高く求められる。
 これをきちんと把握し児童に合っているかを見定めるのは極めて高いスキルと経験を要する。
 私も校長として教育課程の責任者ではあったが適正であったかは自信がない。極論するとかなりお任せのところがあった。その事により個々の能力を引き出せたかと問われたら甚だ心許ない。
 我が郷里佐賀の取組が全国初の事としてニュースになったのは嬉しい。国はこの4月からインクルージョンシステムの努力義務が義務と強化される。佐賀の取組が波及することは間違いない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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