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コロナ時代に考えたい学校問題【第67回】

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搭乗客マスク着用拒否問題と「道徳」

 マスクの着用を乗客が拒否した事からトラブルとなって、飛行機が臨時着陸したニュースが流れた。これを題材にして、モラルとルールを児童・生徒そして学生に考えさせてはどうだろうか。メディアの報道傾向もはっきりわかるし、立場によって意見が異なる事も見えてくるからである。

 搭乗前にアナウンスがなかったからという理屈が通るだろうか。「手洗いマスク」は至るところで周知されている事であり、身体的理由があるのなら、気圧の変動の大きい飛行機を移動手段として選択すべきではない。「理屈と膏薬は何処へでも付く」という。搭乗客の時間を奪い、予定を変更させても、マスク着用を拒否したのである。代償は計り知れない。

 この飛行機に修学旅行生が同乗していたら、どう責任を取るのだろうか。飛行機の安全運行が職務の客室乗務員や機長の判断は当然とも言える。
 仮に、中高生の一人が搭乗前に注意がなかったとして、マスクの着用を拒否したらどうなっただろうか。大人の素行が手本となるのだからこそ、こうした出来事は徹底して様々な視点から論議すべきであり、それがされていればこうした事態は回避されたのではないだろうか。
 これを道徳の教材にしたら、社会に開かれた教育課程と言えるのではないだろうか。ポイントは、決めつけないで立場を様々に変えて判断し、論議することである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題