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教育現場におけるSNSのマナーとリスクマネジメント【第1回】

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子どもたち(Z世代・α世代)とSNS

 SNSの利用者数は年々増加しています。特に若年層の間では、生活に欠かせないツールとなりました。SNSを安全かつ効果的に使うよう子どもたちを導くためには、先生方や保護者にもSNSの基本知識が求められます。当連載では、子どもたちがSNSを安全に使うために必要な知識や、SNSに潜むリスクやトラブル、そしてSNSを上手に活用している教育現場の事例などをご紹介していきます。

 さて、現在20歳以下の若者や子どもたち、すなわち「Z世代」や「α世代」の特長をご存じでしょうか。
 総務省が公開している「安心・安全なインターネット利用ガイド」には、次のような記載があります。
 「スマホのある生活の中で育ってきたZ世代、ネットで動画を楽しむことが特別ではなく育っているα世代、どちらの世代の子どもたちも、保護者世代とはデジタル機器やネットに対する感覚が全く違っています」
(参考:https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/trouble/reference/reference04.html

 Z世代・α世代については統一された定義があるわけではないのですが、それぞれの特長を簡単にご紹介しておきましょう。

・Z世代
 平成2年ごろ~平成22年ごろ生まれ。物心が付いた頃からスマートフォンやSNSが身近だった(スマホネイティブ・SNSネイティブ)世代です。生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行うネオマーケティング(東京・渋谷区)が実施した調査結果によると、最も利用する情報収集源はSNSであり、テレビはあまり見ないといわれます。
(参考:https://neo-m.jp/investigation/3441/

・α世代
 平成25年頃以降生まれ。スマホネイティブ・SNSネイティブであり、Z世代以上に、文字より画像や動画を好む傾向があるといわれます。オンライン上のさまざまなサービスやプログラミングにも抵抗が少ないことも特長の一つです。今後、インターネット上の3次元仮想空間「メタバース」など新たな概念やサービスを使いこなしながら成長していく世代と考えられます。

 どちらの世代も、教員や保護者よりもSNSが身近であり、日常の一部として使いこなしているといっても過言ではありません。子どもたちをトラブルから守り、SNSを安全に使うよう指導するため、教育現場で役立つ基本知識を次回以降も解説していきます。

教育現場におけるSNSのマナーとリスクマネジメント