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(PISA2018)読解力低下 ICT環境整備の遅れのツケ回ってきた

3面記事

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 PISA2018の日本の読解力の結果について、堀田龍也・東北大学大学院教授は本紙の取材に、学校のICT環境整備を後回しにしてきたことのツケが回ってきた結果だ、という考えを示した。

 堀田氏はまず、今回の調査で出題された読解力の考え方について「日本の多くの人がイメージする読解力より広範で今日的。世界標準もそちらを向いている」と述べた上で「読解力が低下したといって『ごんぎつね』をちゃんと読みましょうといった授業をするのは誤り。国語にとどまらず多様なテキストを読む機会を設ける必要がある」と指摘した。
 また、調査がコンピューター方式(CBT)に移行してから読解力が続落した点については「日本では紙だと解ける問題でもCBTになると解けなくなる。資格試験もCBTに移行している中で対応できないのは一大事」「自治体が学校のICT環境整備を後回しにしてきたことが、とうとう子どもたちの学力として表れてしまった」と話した。

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